魚の感想

twitterの外付けの感想置き場として使っています。

扇風機にグリスを塗ろう

それは残暑に苦しむある夜だった。

シャカシャカと何かが擦れる音が寝室の闇に響いてやたらと耳障りだった。

 

実はその音には数日前から気付いていたのだが、その日の音は以前までと比べると無視できないほど大きいものだった。

まるで長年溜め込まれたストレスが、特に大きなきっかけもなく急に限界を迎えて体に異常を起こすように、なんの前触れもなくシャカシャカ音は僕の安眠を妨害するまでに大きなものになったのだった。

 

いや、シャカシャカ音だけではない。音の中に混じる金属同士が擦れるような不快な音が確かに存在する。

その音は単に耳障りなだけではなく、聞いていると不快感よりも恐怖感を煽られるような音であった。

 

明らかな異常音。

 

この音はどこから…?

 

時刻は深夜、季節は夏の終わり。連想したのはこの夏作業BGM代わりに聴きまくっていた怪談の一幕だ。

この音の正体が掴めなければ、それは霊現象を意味したであろう。そうやって新たな怪談世界が一つ生まれるのだが……まぁ正体不明なんてことはなく普通にこの音の正体は扇風機でした。

 

扇風機がねぇ〜! 安いやつを買ったら、まだ2年しか経ってないのに、もうガタが来たらしくてシャカシャカシャカシャカうるさいんですよね……

数日放っておいたら、シャカシャカ音に混じってキーキー音までしてきて「これ壊れて寝ている間に羽が外れたりしないか?」って不安になっちゃったんですよね(まぁ外れたりはしないんだろうし、外れたとしてもカバーまでぶっ飛ばして寝ている僕を羽が切り刻むことは万に一つも無いと思うんですが)。

 

とりあえずうるさくて寝れねー!!

 

というわけでAmazonでグリスを買って自分で塗ることにしました。今日はその話です。

 

以下作業

とりあえずグリスといえばスプレータイプの赤いやつのイメージがあったので、Amazonでそれっぽいのを買いました。

 

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グリスを買ってしまえばあとは付けるだけじゃね? と思っていたんですが、よく考えたらどこにグリスを吹きかければシャカシャカ音が止まるのか分かりません。

そこで仕方なくベランダに扇風機を出して一度分解することにしました。面倒くさい……

 

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分解するといっても機械に詳しいわけでは無いので、カバーと羽しか外せません。カバーを外した穴から小学校の理科の実験で使ったヤツの10倍はデカそうなコイルが見えます。

この状態で一度スイッチを入れてみると、ネジのような突き出た金属部分だけがグルグルと意味も無く回り、まるでデカいから使い勝手の悪過ぎるドリルみたいだなと思ったりしました。

 

ところでこの状態まで分解して回してみても、どこの部分がシャカシャカ音を生み出していた患部なのか分かりません。

ドリルっぽいネジ部分を回してもシャカシャカ音がしないのです。おそらくシャカシャカ音は羽を接続してネジ部分にある程度重さが掛からないとしないのでしょう。

 

でもまぁこのネジ部分がシャカシャカ音の患部じゃなかったら完全にお手上げなので、もうとりあえずこのネジ部分の奥と全体にグリスをぶっかけることにしました。

 

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ここの奥と……

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ネジ全体ね……

 

せっかく分解したので2年分の汚れを掃除します。

特に前部分のカバーが汚れていたのでわざわざ写真撮りました。

 

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自分の部屋の空気を風に乗せて針金に2年間当て続けるとこうなるのか……

 

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ウェットティッシュだけで綺麗になった。

 

 

掃除も終わったので全ての作業が完了したとみなしましょう。

もう一回組み立てていざ回転!

 

……ブゥ〜〜〜ン

 

おっ?

 

……ブゥ〜〜〜〜〜〜〜ン

 

ん〜? 元々こんなんだったっけ?

そもそも安い扇風機だから羽音が大きくてよく分からないな。

 

まぁでも、明らかにシャカシャカやキーキー音は無くなってるよね……うん! 無くなってる!

シャカシャカキーキーが消えたのでヨシ! ヨシとします!!

 

やったぜ大成功!

 

という感じで扇風機にグリスを塗りました。まだまだ残暑を感じるので、もう少し活躍してもらおうと思います。

以上、作業でした。

 

 

 

 

 

「どうせお前はやらないけどね」と言われたら負け

「どうせお前はやらないけどね」と仕事でよく言われる。

これは結果だけ見れば全くその通りで、こんな風に言われた仕事をほとんどの場合で僕は完了できない。

それを見て「ほらねやっぱり思った通りだ」と言われ、思われ、負ける。

 

「やらない」という言葉にはサボるというニュアンスが含まれていることは明らかだろう。

この言葉を使う人は、「お前はやろうと思えばやれるのに、怠慢だからやらないのだ」というニュアンスで言ってくる。

 

しかし実際は違う。“やれない”のだ。“できない”のだ。流石にやろうと思えばやれるのにやらないほど子供ではない。できないのだ。

「できません」と意見しても「普通はできる」と言い返されて終わりだ。どうやら自分は普通じゃない出来損ないらしい。

 

「どうせお前はやらないけどね」と言われるだけで、できなかったことが自分のやる気の問題に変えられる。言われた時点で負けなのだ。

 

一方で、「どうせお前はやらないけどね」と言われて、“できた”時もある。

意外とやれた。思っていたよりも仕事ができた。やったぜ! ということもたまに自分にはあるのだ。

 

しかしこのパターンでも負けである。

「ほら、やればできるじゃん」か「俺がハッパかけたからな」が来る。

 

お前の仕事の力量を見極めているから言ったんだぞ感。もしくは、あえて強めに言うことで反骨心を持たせてやったんだぞ感。これを出され、負ける。

 

「どうせお前はやらないけどね」という人は、自分では何もしていないのに、この言葉を言うだけで最終的な成果に対して自分の手柄感を出してくるのである。

もし成果が無ければ、前述のように他人のせいにできるのだ。

 

要するに後だしジャンケンなのである。言えば勝ち。言われれば負け。

 

過去を思えば、父親もよく「どうせお前はやらないけどね」を使っていた。

 

こんな事があった。

父親はバイトをして金を自分で稼がない大学生と遊んでばかりの大学生はクズという考え方を持っていた。それは自分がバイトで稼いだ金で国立大に通う苦学生だった父親の経験のもとに生まれた思想だった。

 

そんな父親だから、バイトせず“のほほん”と大学一年生を過ごした僕に父親はいい顔をせず、ある日ついに怒り出し、今月中にバイトを始めろ! などと言ってきた。

いきなり今月中にバイトを見つけて、面接して、働き出すとなるとすぐに行動しないと間に合わないだろう。そんな事は父親だって百も承知のはずだ、要するに、僕に焦って欲しかったのだろう。

 

そして最後に捨てゼリフのように「どうせお前はやらないけどね」と言ってきた(出た〜〜!!)

 

実はこのとき僕は全く焦っていなかった。

何故なら、両親には言っていなかったが、友達に紹介されたファーストフード店のアルバイトの面接が既に決まっていた状態だったのである。してやったり!

 

というわけで僕はなんなくその月のうちにバイトを始めた。

 

それを知った父親は僕になんと言っただろうか。

もちろん「どうせお前はやらないけどね」の後出しジャンケンだった。

 

「俺が強く言ってやったからな」

「ファーストフードなんて誰でもできる」

「どうせお前は長続きしない」

 

はいはい分かった負けですね、はい。

もういいわ解散。かいさ〜ん。

 

人生において、僕はこの言葉の使い手に負け続けるのだろう。

そして今日も明日も無能を証明し続けるのだ。

宇宙治験

目が覚めたのだが体が動かない。

力を入れても思うように動かない、金縛りだろうか?

無機質な低い天井が目の前にある。

一定のリズムで明るい光が差し込んでくる。まるで灯台のようだ。

ここはどこだろう?

 

首を無理にひねって光が差し込む方向を見ると、丸窓があった。

窓からはライトと細い光の線と、なんと地球が見えた。そしてライトと地球が何度もすごいスピードで通り過ぎていく。

なんだこれは?

 

「どうしました?」

いつの間にか近くに人が来ていた。

「地球……ですよね?」

「いえいえ、ここは軌道試験施設3号棟ですよ」

窓の外に見えるものを聞きたかったのだが、この場所の事を言われた。

 

「覚えておりませんか? 記憶の欠落が見られますね」

その人は、ここが宇宙治験用の宇宙ステーションであること。

僕は冷凍睡眠状態の人間を宇宙に打ち上げる治験の当選者であること。

ここは重量を生み出すため自転しており、外の宇宙が高速で動いているように見えることを教えてくれた。

 

「冷凍睡眠ということは……僕は、ずっと寝てた?」

「はい、治験期間の3週間ずっと」

 

3週間……短いのか長いのかよく分からない長さだなと思った。

あまりに間が空いたので雑記

気付いたら6月は一度もブログを書いていなかった。これはマズイということで雑記でお茶を濁します。

 

エアコン解禁した

暑いのでエアコンを解禁。最初にエアコンを点ける時の、カビへの恐れを今年も感じた。

僕が愚かにもエアコンの掃除を行わない人間である限り、この感情は毎年やってくるのだろう。そしてやはり最初のエアコンの風はカビ臭かった。

 

エアコンの除湿を使っていたジメジメした昼下がりに、僕はエアコンの真下で動けなくなって、室外機から水が生成されていくポコポコという音を聞いていた。

 

いま、この部屋の中の水蒸気はエアコンに吸収され、なんやかんやあって水の状態に変化して室外機から出ているのだ。

なんだか地球の水の循環システムのようだなと思った、水蒸気が空に昇って雲になり、雨になって……っていうアレだ。

つまり自分はこの部屋でミニ地球を再現しているのだ。スゴイな……しかも涼しいし。

 

そして地球を作った僕はその日ずっと寝ていた。

 

ネットフリックス契約した

ゴジラ S.P」がどうしても見たかったので、ネトフリを1ヶ月とちょっとだけ契約することにした。

ツイッターのフリートでちょっとつぶやてみたら、いきなり2つもオススメを教えてもらったのでちょっとビックリしたけれどありがたかった。

あと、むかし質問箱でオススメされた「存在のない子供たち」という映画も見れたので、やっとこさ視聴した(遅い)。

 

オススメの映画とかアニメとかをツイッターでデカイ声で聞いてみたい気もする。そういうインターネットの使い方って、なんか良いじゃん?

でも、「オススメの映画教えてください」って聞かれても答えに困るだろうなと思ってしまう。

 

人にオススメする時って、ある程度その人の趣味嗜好とか状況を把握していないと難しい。

僕も何回か人にオススメしてみたことはあるけど、実際かなり悩んだ。

その人のストライクゾーンが分からないし、なんならNG引いたらどうしようという気持ちだった。難しい。

 

でも聞いてみたいんだ。そういうインターネットの使い方って、なんか良いから。

 

健康診断の結果が悪くてジムを契約した

健康診断で「再検査しろや!」と言われてしまい、健康に自信があった訳ではなかったがちょっとショックだった。

確かに肥満気味ではあるが、酒を常飲している訳ではないし、内臓系はまだ大丈夫だろうと思っていたら見事にダメだった。ダメか〜

 

ちなみに

  • メタボ
  • 血中脂質
  • 糖尿
  • 肝機能異常

らしい

 

やっぱり運動する必要があるんだろうな、ということでジムを契約した。お金を払って運動するのだ。

お金払ってたら勿体無くていっぱい運動するかもしれないという浅はかな考えであることは否定できない。だが、やってみよう。何事もチャレンジだ。

 

先日、ジムに行ってみたら恐ろしいほどのマッチョマン達がトレーニングマシンを独占していて「あっこれ居場所じゃないな」と思ってしまった。

早速継続のピンチを感じる。

 

それでも「同じ金額払ってるんだからマシン使わないと損だろ!」の精神で果敢にマッチョの間をくぐり抜け、なにかよく分からない腕を鍛えるっぽい機械を使ってみた。

 

重かった。めちゃくちゃ重かった。

まず、重りを付けていない状態で既に重いのだ。これは体を痛めるな……ということで1番軽い5kgの小さい重りを付けて、フンフン! フンフン! ととりあえずやってみた。

良い負荷が腕にかかっていることを感じた。「なんだ、意外といい感じなんじゃないの!?」とちょっとした喜びがあった。

 

「よし、腕はもう鍛えたから走るか!」ということで、ランニングマシンで走っていると、さっき僕が5kgの重りを付けていたマシンにマッチョマンの1人が20kgの重りを付けてトレーニングし始めた。

 

マッチョマンの腕の強さは僕の腕4本分の強さらしい。

僕が両手で戦うとすれば、マッチョマンは腕8本で殴ってくることになる。恐ろしい……タコかな?

 

ジム通いは頑張って続けたいと思う。なるべく人が少ない時間を狙いたい。

 

 

というわけで、マジの雑記でした。

ネットフリックスのオススメ作品とか、トレーニングの良い方法とか、なんかあればこっそり教えてくれたら嬉しいです。

唐突に理解した気がする履き慣れない靴を履いてくる現象

デートのシチュエーションで女の子が履き慣れていない靴を履いてくることが理解できない。

 

履き慣れていないからずっと歩いてたら靴ずれ起こして

「痛いっ!」

「大丈夫?」

「靴ずれしちゃった……」

「ったく、しょうがねぇなぁ〜」

「えっ? ちょっと!? キャッ! おんぶなんて恥ずかしいからやめて!」

「あそこのベンチまでだから我慢しろ!」

(やだ、私の心臓の音、絶対聞こえちゃうよぉ〜///)

みたいなことになるじゃないですか。

 

なんで靴ずれ起こすような靴を履いてきちゃうの?

靴ずれって軽い感じで扱われるけれど、地味に痛い(風呂入るとき地獄になる)し、同行者にけっこう迷惑かかるし、デートに靴ずれする靴を選んでくるのは悪手だろう……。

 

特に、映画けいおん!あずにゃんがロンドンで慣れない靴を履いてきて足が痛くなってしまうシーンで「えっ! あずにゃん海外にそんな靴で来ちゃったの!?」と学生だった僕は映画館で思ったものでした。

 

放課後ティータイムはふわふわしてて優しいので、そのままあずにゃんの新しい靴を買いに行くことになりましたが、もしもこれが現実世界の男集団だったら「お前ロンドンに靴ずれする靴で来たのかよ!!」ってツッコミが入らないとおかしいレベルの話だと思うんですよね。

 

そういうわけで、なぜ女の子は大事なイベントに履き慣れない靴を履いてきてしまうのかな〜って不思議に思いながら今まで生きてきたのですが、最近家でボーッとしていた時になぜか唐突に理由が分かった気がしたんです。

 

「あっもしかして! 女の子って大事なイベントの時に新しい靴を履いてくるのでは!?」

なるほど! 新しく靴を用意してくるんだ! すげぇな!

そうか、そう考えたらなんだか当たり前のような気がしてきた。でも新しい靴にすることで靴ずれが起きるリスクとかは考えないんだろうか、うーむ。

 

というかこれは女の人に特有の現象なのだろうか、男の人でもデートの時に新しい靴をわざわざ買ったりするのだろうか?

男であるが故にデートの時男がどんな格好するのか分からない。でも少なくとも、男はあずにゃんのように旅行に新しい靴を用意するということはないように思う(登山で新しい登山靴を用意するとかは別で)。

 

ということは、あずにゃん靴ずれ事件は、あずにゃん放課後ティータイムのみんなとロンドンに行くことを本当に大事なイベントだと思っていたということの一つの描写でもあったわけか、なるほど〜!! となった。

 

あずにゃん、ええ子や……。

 

でも僕は女の子がロンドンに靴ずれする靴で来てたら「海外旅行に靴ずれする靴でなんで来ちゃったの!?」って言っちゃうと思う。

家の周りの長屋っぽい建物の話

いまの家に引っ越してきて2年。

この地域は建物が古い。でも再開発の気配も感じる。新しいマンションや若者向けのカフェなんかの間にボロボロの木造建築とかが立っていたりして、そのチグハグ具合がなんだか面白い。

 

再開発をする理由とか基準みたいなものはよく分からないが、おそらく今後も古い建物はどんどん淘汰されていって最終的に近代的な建物ばかりになるのだろう。そう考えると寂しいものがある。

まだ引っ越してきて2年だから感傷に浸るのはおかしいのだけれども、こういう感情は多くの人の共通認識として心の中にあって、再開発が進んでいる風景をトリガーとして自動的に呼び起こされるような感情なのだろな……。

 

なんの話?

あぁそうそう、建物のチグハグ具合が面白いって話をしたかったんだ。

 

特に僕が面白がっているのはもともと長屋街だったんじゃないかと思われる通りで、この通りも古い建物がポツポツと立っている。

歩いていると、入り口の面が小さくて側面の面積が大きくなっている縦長の、長屋っぽい建物がある。長屋っぽい建物には住宅は無く、古い居酒屋や昔ながらのタバコ屋がそういう建物になっている。

 

この建物がちょいちょいあるので、僕はこの通りが長屋街だったんじゃないかと踏んでいるのだが、実際のところはちゃんと調べていないので分からない。

ひとつ分かるのは長屋の建物はどれもかなり年季が入っていることと、他の古い建物と同じく、再開発によって絶滅の道筋を辿っているということだ。

 

長屋街というものは、長屋同士がピアノの鍵盤のように通りに対して整然とならんでいるものだが、この通りは長屋街とは言えないガタガタとした街並みになっている。

再開発によって長屋が消え、代わりに建てられた今風の飲食店やマンションが長屋街らしい景観をおじいちゃんの歯のようにガタガタした建物の景観に変えてしまっているのだ。

 

僕が引っ越してきてからも、ひとつの長屋が解体された。

解体された長屋の隣には同じく長屋のタバコ屋がある。タバコ屋なのだが、タバコを売っているところを見たことがない。というよりもシャッターが開いているところを見たことがない。

「たばこ」と書かれた時代を感じる鉄製の看板とシャッターに書かれたくすんだ文字に時代を感じる。今時タバコ屋など成立できないだろう、タバコ屋でタバコを買うくらいなら少し先にあるコンビニでコーヒーと一緒にタバコを買う。

 

そんなわけでタバコ屋は店として機能しているようには見えない。タバコ屋ではなく住居として使っているのかもしれないが、人の気配というものを感じたことが無い。

とにかく寂しい印象を受けるのだ。このタバコ屋も再開発の波にあおられて、いつか解体されてしまうのだろう。

 

僕が驚いたのは、このタバコ屋の側壁だ。隣が解体されたことで、このタバコ屋の側壁が見れるようになったのだが、なんと全面にトタンが貼られていた。トタン屋根ならぬトタン壁なのだ。

窓の類は一切ない。そもそも長屋なので側壁に窓がある必要がないのは分かるが、全面トタンということがあるのだろうか?

しかもトタンはかなり古くてサビだらけだ、そしてサビたトタンに穴が空いており、穴の奥には骨組みと見られる木が顔をのぞかせているのだ。

 

言ってしまえばオンボロだったのである。

 

このタバコ屋古いな〜とは思っていたが、まさか見えないところでこんなにもボロボロだったとは思わなかった。

それまでは人が住んでいる可能性を考えていたが、仮に人が住んでいればトタンの穴からの隙間風を受けることになるので、これは住居になっているということは無いんじゃないかという考えに至った。

 

想像してみてほしいのだが、壁の一面全てがボロボロのトタンで出来ているというのはちょっと不気味である。しかし、この長屋が建てられた時代だったり、家主の経済状況等を考えると、単に不気味というだけでは片付けられない物悲しさや切なさを感じる。

 

そしてある日、とうとう、この古いタバコ屋に足場が組まれていた。

 

「あぁ、解体されてしまうんだな」と出し抜けに思った。

 

足場は工事用の防音シートを被せられて中身が見えなくなっていく。

工事が始まってしばらく経った後、とうとう足場が取り外された。

 

意外なことに、タバコ屋は解体されていなかった……そればかりではない、なんとサビと穴だらけだったトタン壁が新しいトタンに張り替えられていたのだ。

 

そうなのだ。新しいトタンに張り替えられていた。

僕が勝手に解体工事だと思っていたものは、トタンからトタンへの外壁リフォーム工事だったのだ。

 

なぜトタンを剥いでトタンを貼ったのか。普通はコンクリートとかにしたりしないのだろうか。そこには家主の厳しい経済状況が反映されているのかもしれないが、そんなものを通り越して狂気的なものを感じる。というか、人住んでたんだ。

 

いま、タバコ屋の隣の解体された土地は工事予定地となっている。出ている看板を見ると、今度はマンションが立つらしい。

おじいちゃんのガタガタの歯のようになっている元長屋街は、インプラントで元々の長屋の形とは歪に異なる新しい歯を与えられようとしている。その隣に立つのはトタン壁のタバコ屋だ。

いつかはタバコ屋も再開発によって小綺麗なマンションとかに変わっていくのだろう。その間だけこのちょっと変わった風景が続くと思うとなんだか面白いのだ。

 

(新しいマンションも壁がトタンだったらめちゃくちゃ怖いね)

さぁ、あの頃のモンハンの話を話をしよう

こんにちは、魚の精巣です。

 

モンハン買っちゃた……///

 

ところで、20代後半のいい歳した大人は、モンハンの話題になった時に

「モンハンはなんだかんだで、友達の家に行ってやるPSPが一番おもしれぇンだよなぁ」とか

「本当は、俺たちはモンハンがやりたいんじゃなくて、モンハンをやっていたあの頃に戻りたいだけかもしれないな」

とか言って昔を懐かしむくらいしか今のキッズにマウントを取ることができない悲しい生き物です。

 

ですが、こうやって懐古に浸ることは多くても具体的に“あの頃のモンハン”がどう面白かったのかを語ってあることは少ない気がします。

思い出を語るのは野暮だからという意見もあるでしょうが、おそらく最大の原因は140字という制約のせいでしょう。こういう長くなりそうなエピソードトークTwitterには向きませんからね。

 

長い話はブログで書けば良い。

 

というわけで、今日は僕の“あの頃のモンハン”エピソードをダラダラと書いていって、具体的にあの頃のモンハンは何があって思い出に残っているのかを伝えていこうと思います。

きっといっぱい楽しい話が出るでしょう。さぁ、あの頃のモンハンの話をしよう。

 

エピソード① イヤンクック剥ぎ取り未遂事件

最初にモンスターハンターというゲームに僕が触れたのは小学生の時で、友達の家でPS2のモンハンを見たのが最初でした。ちょっと触らせてもらうと操作が難しかった記憶があります。

その時すでにPSPでモンハンが出ていました。あの「モンスターハンターポータブル」です。PSPだったら協力してゲームできるから、みんなで買おうよという話になり、親に買ってもらって、マルチプレイというものを初めて体験しました。

 

「うおー! すげぇー! お前の画面に俺がいる!!」とか言って盛り上がりました。

通信や協力プレイというものは、ポケモンのように1対1でやるかスマブラのように一つの画面でしかできないものだと思っていた当時の僕たちにとって、それぞれのPSPの画面でラグなく動き回る複数の3Dのハンター達はかなり衝撃的だったのです。

 

そして、もともとPS2のモンハンを持っていたやつをリーダーにして、僕と、さらにもう一人の友達の3人でイヤンクックを討伐しに行くことになったのです。

 

イヤンクックの素材があれば、ド初心者に取っては結構いい装備が作れます。

しかしイヤンクックみたいなデカいモンスターでも1体につき3回しか素材を剥ぎ取れないということを、僕ともう一人はリーダーから聞かされてこのとき初めて知ります。まだリーダー以外はイヤンクックも1人で倒せなかったんですね。

 

「イヤンクックは3回しか剥ぎ取れないからな」

 

「つまり、(今3人でやってるから)1人1回ずつな!」

 

「「オッケー!!」」

 

実はリーダーもマルチプレイをやるのはこの時が初めてだったので、全員3回づつ剥ぎ取れるということを知らなかったのです。

 

なので、本当は9回分剥ぎ取れるにもかかわらず、イヤンクックの死体を律儀に1人1回ずつ剥ぎ取りました。

そしてそれを3クエスト分くらい繰り返しました。

めちゃくちゃ勿体無いです。1人6回分くらい損してます。

 

4回目のクエストのとき、リーダーじゃない方の初心者の友達が

「あっごめん! 俺間違って2回剥ぎ取っちゃった! どうしよう〜」

と間違えてくれたところで自分たちのミスに気がつきました。

「えっ? でも俺剥ぎ取れるよ?」

「えっ、あれ? まだ剥ぎ取れるよ!? まだ剥ぎ取れるよ!!」

「合計3回じゃないの!? これ1人3回なの!?」

「これ1人3回剥ぎ取れるんだ!! ヤベェ! 今までのやつめっちゃ勿体ねぇ!!」

「逆になんで9回も剥ぎ取れるの? 質量保存の法則に反してね?」

 

今なら1人3回剥ぎ取れるのは常識ですが、初めてのマルチプレイでは物理法則に引っ張られてかなり無駄を食ってしまったというエピソードでした。

でも確かに最初は分からないかもしれないですよね。

 

エピソード② 全身ガノトトス事件

初めは少人数で始めたモンハンは、気が付けば周りの男子ほとんどがやっているほどの人気ゲームになっていました。

 

流行したての頃の小学生たちは「モンハンやり始めたの、俺たちが最初。」と全員言っていました。

おそらく誰が広めたというわけではなく、同時多発的に流行りだしたのだと思います。シンギュラリティですね。

 

あるとき、どうしても緊急クエストのフルフル討伐ができないという友達がいました。

フルフルは、まぁ確かに強いモンスターですが、頑張れば1人でも討伐できるモンスターだったので「なんで?」と思いつつも

「フルフルなんて4人揃えれば楽勝だろ!!」

ということで、そのフルフルが倒せない友達の緊急クエストをみんなでやることになったのですが……

 

そのフルフルが倒せない友達が何故か全身ガノトトス装備で馳せ参じたのです。

※一応解説しておくと、ガノトトス装備は雷属性の攻撃にめちゃくちゃ弱く、フルフルは雷属性の攻撃をこれでもかというほどしてくるモンスターなので、フルフルにガノトトス装備で挑むのは火事現場にガソリン被って突入するようなもの。

 

「お前なんで全身ガノトトスで来てるんだよ! 意味わかんねぇよ!」

「何がしたいんだよ!!」

当然みんなから大ブーイングが飛びましたが

「いや、これが俺の持ってる中で最強の装備だから」

「属性のこと理解してる!?」

「属性のことは理解してるけど、それを差し引いてもこの装備が一番強いという計算」

と言うので、それでもまぁ4人いるし、フルフルが倒せないということはないだろうと考え、緊急クエストを始めたのですが……

 

全身ガノトトスが3回死んで失敗しました。

 

「突っ込むなよ! ガノトトスで突っ込むなよ!!」

「お前らが戦ってる間ずっと見てるのは流石に退屈すぎるから仕方ないだろ!!」

「マジで一撃で死ぬやん。絶対ガノトトスよりも、ショボいゲリョスの方が耐えると思う」

「もしかして、属性のマイナス値って普通の装備の値よりも影響度合いがデカい?」

「デカいよ! -20とかになってたらほぼ即死だよ!」

 

その後もう一度4人で普通にフルフルを倒しました。属性って大事ですよね。

 

エピソード③ ラオシャンロン報連相失敗事件

当時の僕たちが最も興奮していたのはラオシャンロンの討伐クエストです。

 

めちゃくちゃデカいラオシャンロンにひたすら強走薬グレート飲んで双剣の乱舞を腹に当て続けて、うまいこと尻尾を避けつつ、最終エリアで撃龍槍を当てる。

良い双剣じゃないと撃退はできても討伐まではできないんですよね。そして尻尾に当たって散っていく仲間達……。

また最終エリアの音楽が良いんですよね、決戦って感じでテンションが上がる。

 

撃龍槍にロマンを感じるんですよね。ラオシャンロンが立ち上がった後ギリギリまで引きつけてから撃龍槍をブチ当てて大ダメージを狙っていくあの興奮。

 

そういうわけでその日の僕らもある友達の緊急クエストでラオシャンロン討伐をやっていました。

 

初めてラオシャンロンをやる友達(緊急クエストを受注した人)もいるので、首尾は微妙でした。

クリアできないことはないけど、撃退で終わっちゃうかもな〜という感じです。

 

そして最終エリアへ、いくぜ最終ラウンド! ブチ上がるぜ音楽!

 

ラストの追い上げで前半の失速を挽回! 撃龍槍を決めれば、撃退ではなく確実に討伐までいけるんじゃないか? そういう雰囲気になります。

 

「これ、ここで(撃龍槍)行こう!」

「行こう! 誰か行ける!? もう今行って欲しい!」

「俺行ける!」

 

下のフィールドで戦っている時から撃龍槍のボタンまで行くための長い梯子が良い感じにわずらわしいんですよね。

 

そして立ち上がってギリギリまで近づくのを待ちます。このタイミングが技術の必要なところ!

 

「あれ? 出ないんだけど!?」

「は? なんで?」

撃龍槍が出ないんだけど!! えっ誰かもう押した?」

「押してない!」

「押してない!」

「もしかして、赤いボタンの話してる?」

「してる!」

「えっ押したの!? いつ押したの?」

「クエスト始まってすぐ探索してたら見つけたから押した」

「すげぇ最初じゃん!!」

「なんで押したら押したって言わないんだよ!」

「そんなん言われても知らんし! 初めてだから分かんなかったし! 誰か教えてよ!」

「でも気付くでしょ? なんかヤバいって」

「確かに一瞬画面が切り替わってなんか棒みたいなのが出てきたな〜とは思ったけど、意味不明だったからスルーした。そしたら最終的にラオシャンロンがここまで来たから、もしかして大事なやつだったのかなってめちゃくちゃ焦ったけど言い出せなかった」

「1人で抱え込んでんじゃねぇ!」

 

というわけで僕らは報連相の重要性を学び、それを教えてくれたラオシャンロンは討伐されずにすごすごと帰って行きました。

 

 

 

 

はい。以上です。

“あの頃のモンハン”の話、3つでしたね……。

あと、2ndくらいの頃から僕らの中で出回りだした改造クエストのこととかを少しばかり書けるんですが、長くなってきてしまったので、ここらへんでお開きにしたいと思います。

 

面白かった?

いや、面白くなかったとしてもいいんですよ、だって、なんだかんだであの頃が1番おもしれぇンだからサ……