導入:なぜか消える有休
僕は今社会人5年目で、新卒入社した会社にまだ勤めている。
6年目に突入する今年、僕はある問題を抱えている。有休が9月いっぱいで消えるのだ、21日分消える。
月2日使っていっても消える、月3日くらいのペースで使っていかなければ。月3日も有休使ったことなんて今まで無い……
学生の頃は、俺は将来有休を消してしまうようなブラック会社には勤めないぞ。と固く心に決めていたのに、いざ就職して5年経つとなりたくなかった大人になっていた。
21日という休みの使い方が全く分からない。8月いっぱいで会社辞めて、9月全部休んじゃおうかな?
というか、世の中の平均的な社会人はみんな有休を消さずに使い切ることが出来ているのだろうか? 有休が消えるのって、もしかして普通……?
有休を消した数でマウント取ったりする? 弊社の上司はしてるけど……
それか、有休が消えてしまうタイミングでみんな転職するのか? みんな1ヶ月分有休をチャージして一気に放出するのだろうか?
あと“有休”なの? “有給”なの? どっちなの?
なんとなく有給だと休みの感じがしなくて有休を使うのが好きだけど……
そもそも何で消えるの?
代休とか特別休暇とか消えないじゃん。なんで有休だけ消えるの?
エネルギー保存の法則に反しているだろ、本来存在するはずの有休のエネルギーはどこに行ってしまうの?
ほんと、なんで勝手に消えるだろう。
たぶん消えるんだから物質なんだと思う。有休って。
有休って何でできてるんだろう?
有休が何でできているか考えよう
というわけで今回は有休が何でできているか考えていきたいと思います。
年次有給休暇は継続勤務年数によって付与年数が増えていきますが、最大で年20日付与されます。
そして労働基準法115条で定められている通り、2年で消滅します。
参考:年次有給休暇とは - 厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/dl/140811-3.pdf)
法律で定められているから消えるのでは? というツッコミは無視させていただきます。
今回は簡易的に(雑に)考えたいので、1年目から最大付与日数である20日に有休を付与されると想定して考えたいと思います。
1年目、あなたは20日の有休を付与されました。
2年目、追加で20日有休を付与されました。これで40日の有休です。
3年目、追加で20日有休を付与されましたが、20日分消えてしまいます。合計40日の有休です。
4年目、同じです。20日付与され、20日消えます。合計40日です。
2年目を基準として考えてみます。なぜなら、この年を基点として次の年(3年目)から有休の消滅が始まるからです。
消滅の方程式を考えます。以下のような消滅のパターンが見えてくると思います。
2年目:40
3年目:40÷2 +20
4年目:40÷2 +20
このように、毎年20日分の有休が補充されるため、見た目上は40日分の有休が維持されていますが、実際には1年で古い有休が半分になっていることが分かります。
そう、これは半減期です。
半減期(はんげんき、half-life)とは、ある放射性同位体が、放射性崩壊によってその内の半分が別の核種に変化するまでにかかる時間を言う
物質によって半減期は決まっています。目に見えず、触ることもできない放射性物質でも、何万年も待ってみて半分になっていたらそれが何だったのか分かるのです。
もう僕の言いたいことは分かりましたね?
つまり、有休が1年経ったら半分になるのであれば、有休は半減期が1年の物質である。ということになるのです。そうはならんやろというツッコミは聞きたくありません。
有休の半減期は1年というのは分かっています。では、半減期が1年の物質は一体なんでしょうか? もう一度Wikipediaのお世話になりましょう。
同位体 | 半減期(日) |
---|---|
フェルミウム257 | 100.5 |
ツリウム170 | 128.6 |
ポロニウム210 | 138 |
コバルト57 | 271.79 |
バナジウム49 | 330 |
カリホルニウム248 | 333.5 |
ルテニウム106 | 373.59 |
ネプツニウム235 | 396.1 |
カドミウム109 | 462.6 |
出典:半減期順の放射性同位体の一覧 – Wikipedia(https://ja.wikipedia.org/wiki/半減期順の放射性同位体の一覧)
上記の表より、1年(365日)に1番半減期が近い物質、それは「ルテニウム106」だ! と分かります。
つまりこういうことです。
有休はルテニウム106に近い物質でできている
これで有休が何でできているか分かりました! 半減期がピッタリ一致しなかったら意味ないじゃないかというツッコミは野暮というものです。
しかし疑問も残ります。
「ルテニウム106って何ぞ?」
というわけで少し調べてみると、こんな資料が出てきました。
東京電力福島第一原子力発電所事故によって放出されたと考えられる核種の中で、半減期が1年以上の全ての核種が考慮されています。つまり、放射性セシウムだけではなく、ストロンチウム90、プルトニウム、ルテニウム106といった上記スライドの放射性物質が考慮されています。
出典:放射能による健康影響等に関する統一的な基礎資料(平成29年度版、HTML形式)(https://www.env.go.jp/chemi/rhm/h29kisoshiryo/h29kiso-08-01-08.html)
なんということでしょう。有休から計算して出した物質が福島第一原発から出てました。完全に予想外です。
こんなふざけたブログで原発問題について書いていくのはちょっとためらいがあるので、これ以上掘り下げるのはやめておきます。
他にもこんな面白い記事を見つけました。
https://www.afpbb.com/articles/-/3154780
外部リンク:AFPBB News 放射性物質ルテニウム汚染、発生源は衛星か ロシアが調査結果発表
なんでも、2017年にヨーロッパで大気中からルテニウム106が検出されて、その理由をロシアが、大気圏に入ってきた衛星のせいって可能性もあるっちゃあるんじゃないかなぁ〜と言ったらしいです。
もしかしたら有休も宇宙から来たのかもしれませんね。
というわけで、「有休はルテニウム106に近い物質でできている」ということが分かりました。またひとつ賢くなったような気がします。
以上、アホでした。
※関係ない感想
はてなブログのアプリで表書けないの不便すぎる