魚の感想

twitterの外付けの感想置き場として使っています。

「月に囚われた男」を新入社員目線で観た感想

こんにちは、最近5月病にかかって会社に行きたくない新入社員の魚の精巣です。

 

Amazonプライムで観れる月に囚われた男という映画がいろんな意味で心に刺さりましたので、感想を書きたくなりました。ネタバレは回避するつもりですが、前情報なしで観たい人はブラウザバックをお願いします。

 

よ~し、書くぜ

月に囚われた男 (字幕版)
 

近未来――地球の資源は底をついた。宇宙飛行士のサムはエネルギー源を月より地球へ送るため、ルナー・インダストリーズ社よりたった一人で派遣されていた。月での生活は、毎日決まった時間に起き、ランニングマシーンに乗り、ヘリウム3を採掘するだけの日々。話し相手はコンピューターのガーティだけ。地球との交信は衛星の故障によりできず、録音したメッセージをやり取りするのみ・・・。3年という契約期間を淡々とこなし、やっと、地球に戻れる日が2週間後に迫っていたのだが――!?

Amazonビデオのあらすじより引用)

 

 

どういう映画かというと

 

男が月に囚われて地球に帰れない映画です。タイトルまんまですね。

 

ネタバレになるのであまり内容には触れられないのですが、ひとつだけ言ってしまうと主人公の会社はブラック企業です。

 

もうすごいブラック!どんな内容かは言えないんだけどとりあえずハイテクブラック企業なんですわ。ブラック企業に技術を与えた結果がコレだよ!!

 

もちろん、人によっていろいろな見方ができる映画だと思います。でも新入社員として「うちの会社大丈夫かなぁ…実はやばい会社なんじゃ…」と本音ではビビっている僕には「君もサムと同じ目に遭うかもよ…?」という警鐘にしか受け取れませんでした。怖いよぉ~~!!

 

というわけで、僕が警鐘として受け取ってしまったその要因を4つほどピックアップしていきたいと思います…

 

その1.契約期間

あらすじにもありますが、主人公のサムは3年の契約で月に派遣されます。でも3年経っても帰れないって話なんですね、まぁお察しだと思います。

この3年って数字を聞いたとき「新卒の離職率か?」と思いました。

大卒3年以内離職率、31.9%に - 高卒離職率は4年連続増 | マイナビニュース

 

3年経って、髭もじゃもじゃで精神的にまいっているサムはまさに労働に疲弊しきった現代日本人そのものではないか…と思ってしまったんですね。監督は日本の職場環境事情を熟知しているのか?

 

 

その2.優しいけど会社には逆らえない先輩=ガーディ

サムのサポートを行うコンピューターのガーディがいます。彼(?)はとても献身的で優しいです。「どうしたんだいサム?話してごらんよ、きっと楽になる」などと、業務だけでなくサムの精神面もサポートしたりする高性能AIです。マグカップ置き場としても使えます。

でも所詮はコンピューター…基本的に会社の命令は絶対です。

 

いつも優しく支えてくれるけど、会社に染まりきって思考停止している先輩かよ。と思ってしまいました。職場に一人はいませんか?

 

 

その3.会社による巧みな罠

さきほどからサムの勤めている会社を超ブラック企業と言っていますが、サムはそのことに3年間気付かずに真面目に働いていました。普通だったら絶対に気付かないような巧妙な罠が仕組まれているからです。

実際、観ている側も分からないと思います。ちゃんと伏線が張られているので2回観ると「あ~…」となります。そういうところも丁寧に作られていて良質です。

 

ひょっとして俺も会社に騙されているんじゃ…と疑心暗鬼が止まりません。

 

 

4.サムの健気さが逆にツライ

サムは月にいるので何もできません。通信機も故障していますし、リミットも迫っています。そんなどうしようもない状況の中でも健気で優しいサム…。さきほども述べましたが、ガーディもすごく優しいんですよ。不自然なほど健気に振る舞う姿は、辛さを出せずに限界まで頑張って自分を犠牲にしてしまう新入社員と重なって見えたのは過剰でしょうか?

「俺たちはプログラムじゃない。人間なんだ」というセリフが刺さりました。

 

こんな感じで、かなり新入社員としての色メガネを通して観てしまいました。

 

SFとしてはありきたりなストーリーではあるのですが、設定やセットの作りが細かく、キャラクターも魅力的です。派手なシーンはないですが、ちょっと古めのSFもストライクゾーンな自分としてはかなり満足いく97分間でした!

 

以上、感想でした。